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国宝 大浦天主堂  →世界遺産

(国宝)世界遺産・大浦天主堂


大浦天主堂は、鎖国が終わった幕末に外国人用の教会として建てられた、日本に現存する最も古い教会です。正式名称は、「日本二十六聖殉教者聖堂(にほんにじゅうろくせいじゅんきょうしゃせいどう)」。


ここは残念ですが屋内は撮影禁止です。
16世紀末に豊臣秀吉の命令で十字架にかけられ磔(はりつけ)にされたカトリック信者たちに捧げられた教会で、長崎駅近くにある西坂(にしざか)の殉教地に向けられて建っています。150年以上もの歴史あるこの教会は、1981年に長崎を訪問した当時のローマ法王も訪れました。


この教会はもう一つ、歴史的に重要な出来事が起こった場所でもあります。江戸時代初期から250年以上も続いた禁教の時代、キリスト教徒は迫害と激しい弾圧を受け徹底的に排除されていました。日本人にはキリスト教の信仰が許されていなかった大浦天主堂の完成当初の1865年に、浦上の潜伏キリシタンがフランス人神父に信仰の告白をしたという「信徒発見」の舞台でもあります。


1933年には国宝に指定され、2018年には潜伏キリシタン関連遺産の一つとして世界遺産にも登録されました。
電停やバス停から徒歩で5分ほど歩いて、グラバー通りというお土産屋さんが並ぶ坂を上がったところに大浦天主堂が見えます。



大浦天主堂内に入って一際目立つのが、正面や後・側廊、高窓にはめ込まれたたくさんのステンドグラスです。ステンドグラスを通して入る柔らかな光が、堂内の厳粛な雰囲気を作り出しています。


その中でも最も代表的なステンドグラスに、正面祭壇奥に掲げられている高さ3メートルの「十字架のキリスト像」があります。(入場券の写真)
これは1865年の天主堂の建立を記念してフランスの修道院から寄贈されたもので、日本にあるステンドグラスでは最も古いものです。しかし、1945年に原爆の爆風で割れてしまったため、現在使われているものは戦後の復旧工事の際にフランスに発注して復元されたものです。



天主堂内のステンドグラスは、時代ごとに修復された3種類が混在しています。1879年の増改築の時のもの、1945年の原爆で大破し修復されたもの、そして1990年の台風で被害を受けて修理したものがあります。


天井はリブヴォールトといわれるアーチ型の特徴を持つ天井で、通称コウモリ天井とも呼ばれます。治以降に神学生がラテン語で授業を受けた「旧羅典神学校」と、大司教らの執務室となった「旧長崎大司教館」の2つの建物からなります。大浦天主堂の入り口で納めた拝観料にはこの博物館の入館料も含まれています。
私たちが行った時はありませんでした。



旧羅典神学校
大浦天主堂を左に曲がった上の方にある「旧羅典神学校」の建物の中では、大浦天主堂の成り立ちと共に二十六聖人や禁教時代、信徒発見についての展示があります。

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