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西国三十三カ所観音巡礼の旅 紀三井寺・粉河寺: 施福寺


1300年以上の歴史を誇る「西国三十三所観音巡礼」が、日本遺産に認定されました。

第二番札所 : 紀三井寺
所在地:和歌山県和歌山市紀三井寺町1201
山号:紀三井山
宗派:救世観世音宗総本山
本尊:十一面観世音菩薩  50年に一度の御開帳
創建:宝亀元年 (770)
開基:為光上人
正式名称:金剛宝寺
御詠歌:ふるさとを はるばるここに  紀三井寺 花の都も 近くなるらん
電話:073ー444ー1002


紀三寺の起源は為光上人が東シナ海を越え中国より来られた。
日本各地を行脚していたとき、名草山の山頂から一筋の光が発せられているのを見たので光のもとをたどっていくと、そこで金色の千手観音を感得した。為光上人は自ら観音像を刻み、胎内仏として金色千手観音像を奉納し、草堂を造って安置したのが紀三寺の始まりであると言われています。


また、名草山には霊泉 清浄水・楊柳水・吉祥水があることから「紀三井山」という
山号となった。「紀伊続風土紀」によれば付近の地名「毛見」が転じたものとされている。

楼門
参道境内の入り口にある。二階建てで室町時代中期の建立 永正6年(1509年)再建
楼門から上がる階段は結縁坂と言われ、急な階段で231段あります。


ここは、紀の国屋文左衛門の話で有名です。母を背負い観音様をお詣りしていたころ、草履の鼻緒が切れ困っていたところ、和歌浦湾、紀三寺の真向かいの玉津神社の宮司の娘「おかよ」でした。これがきっかけで恋が芽生えて二人は結ばれました。
その後、宮司の出資により、みかん・木材を江戸に運び大儲けし、出世のきっかけとなったことから、結縁坂と呼ばれたのである。

鐘楼
安土桃山時代の建築、説明によると天正16年(1588年)とある。


六角堂



清浄水


三井水
紀三井寺の寺名のもととなったとされる。
清浄水・楊柳水・吉祥水がある。上記にも記しています。
清浄水・・・参道石段の途中右側にある小さい滝。
ここは、上人の前に忽然と出現した美女が、身を投じて龍に化身したと伝えられています。


楊柳水・・・ここから小道を入り突き当りにある井戸。
写真の写りがよくないので掲示できません。
      
吉祥水・・・楼門の右へ数百m行ったところにあるが、私たちは行きませんでした。
楊柳水・吉祥水とも復旧して間もないとのことでした。
    


十一面観音立像
像高は161.2㎝である。平安時代の作とされる。


千手観音立像
像高は183.0㎝である。平安時代の作とされる。
この像は、多くは42手で千本とみなされているが、本像は唐招提寺などと同様、
大手42本のほかに多数の小手を表す「真数千手」像です。


梵天
像高は163.9㎝である。平安時代の作とされています。


帝釈天
像高は161.2㎝である。平安時代の作です。


仏殿
鉄筋コンクリートの造り三階建てで五輪塔を模して造られているそうです。
内部にはそれは大きな千手観世音菩薩が安置されて、まだ新しい。仏師松本明慶の
作で高さ12mもあります。上階まで上がることができ近くで拝観できるがガラス越しでの拝観しました。

この丸窓から中の観音様が見えます
振り返ると下記景色

仏殿からの風景


本堂


開山堂 
写真の移り写り良くないので掲示ができません。

   多宝塔
          安土桃山時代の建築、天正16年(1588年)の建立。





第三番札所 : 粉河寺
所在地:和歌山県那賀郡粉河町粉河2787
山号:風猛山
宗派:粉河観音宗 総本山
本尊:千手千眼観音菩薩
創建:宝亀元年 (770)
開基:大伴孔子古
御詠歌:父母の 恵みも深き 粉河寺  ほとけの誓ひ たのもしの身や
電話:0736ー73ー4830
駐車場からすぐ。

粉河寺縁起というのがあり、2つの説がようです。
1つ目は、粉河寺草創と千手観音の由来によるもので、紀伊国の猟師大伴孔子古は宝亀元年(770年)のある日、山中に不思議な光を発する場所を見つけ、そこに小さな庵を営んだ。これが粉河寺の始まりです。孔子古の家に一人の童子が訪ねてきて一晩泊めてほしいという。


童子は泊めてくれたお礼に7日間かけ千手観音像を刻んだ。8日目の朝、孔子古が起きて見てみると童子の姿はなく、金色の千手観音像があった。孔子古は殺生をやめ観
音を信仰するようになったとあります。


2つ目は千手観音の霊験説。河内国の長者・左太夫の娘が重い病で明日をも知れない命であった。そこへ何処からもなく現れた童行者が千手観音陀羅尼を称えて祈祷したところ娘の病は全快した。喜んだ長者はお礼に財宝を差し出すが童行者は受け取らず、娘の堤鞘と緋の袴だけを受け取り「私は紀伊国那賀郡におります」といって立ち去った。


長者一家が那賀郡を訪ねていくと、小さな庵に千手観音が立ち」、観音の手に堤鞘と緋の袴があった。長者一家は行者が観音の化身であったことを知ってその場で出家して、孔子古とともに粉河寺の繁栄に尽くしたといわれます。


清少納言の「枕草子」にも出てきます。
平安時代後期から始まった西国三十三カ所観音霊場巡りの札所1番でありました。
天正13年(1585年)豊臣秀吉が紀州に攻め入り根来寺や雑賀衆とともに抵抗したものの善山が焼失した。ほとんどの伽藍は江戸時代のものです。


粉河寺の本尊である千手観音像は絶対秘仏で公開されたことはありません。ここはお前立も秘仏とされているのです。花山法王の1千年忌を記念して行われている西国三十三カ所の全ての札所において秘仏の結縁開扉行われたが、粉河寺ではこの際も開扉はされていません。

大門
この門の右横を通る道があり、左手に駐車場があるが、駐車場の管理しているのは前にある売店であった・・・ついでにお茶をいただきました。


宝永4年(1707年)の建立、入母屋造り、本瓦葺きの楼門(二階建て)。規模は三間あり和歌山県では、高野山、根来寺に次ぐ威容を誇る。
中には金剛力士像があり、仏師春日作と伝えられている。用材は桂の巨木。

右に川、左には諸堂が並ぶ。


中門
三間一戸の楼門、天保三年(1832年)建立。
左右には四天王像が安置されている。
扁額には「風猛山」と書いてある。紀州徳川十代藩主、春宝候の直筆である。
参道の右は川、左側に本坊、童南堂、などが並んでいる。




中門から少し上がると本堂、千手堂、六角堂、丈六堂などが建っている。



この門の完成には随分年月がかかっている。棟札によると、明和1764-1772年)のころから天保3年(1832年)完成。

 

 


 時代はわわからないが、立派な縣仏、ほとんどの縣仏は金箔ははげるのか最初から金箔はなかったのか青銅の地金のままであった。

庭園
国指定の名勝。本堂の擁壁を兼ねている。
豪壮な石組みに植栽を合わせた座視式の枯山水蓮菜庭園で桃山時代、上田宗固の作とされ日本庭園でも先例のない様式。



千手堂
宝暦10年(1760年)建立、本堂の左手に建っている。三間造り、宝形造の小さいお堂。
本尊の千手観音は中央にあり、秘仏であるが、2008年10月1日から10月31日まで217年ぶりに開扉された。両脇には紀州藩主歴代の位牌、ゆかりの人々の位牌がある。


童男堂
延宝7年(1679年)の建立
本尊千手観音の化身、童男大士を祀っている。



本坊
内陣に八代将軍徳川吉宗寄進の「野荒らしの虎」がある。


仏足石
石碑があり、江戸時代の僧願海上人の筆と言われている。
文様は釈尊の三十二好祖の一つ「千幅輪相」である。

丈六堂に安置されている阿弥陀如来像
結跏趺坐(けっかふざ)・・・」「あぐら」のお姿。
座高は2.4~2.7m
         

    




第四番札所: 施福寺
住所:大阪府和泉市槙尾山町136
山号:槇尾山
本尊:千手千眼観世音菩薩
宗派:天台宗
創建:欽明天皇時代(539~572)
開基:行満上人
御詠歌:深山路や 桧原松原 分けゆけば  巻きの尾寺に 駒ぞ勇める
電話:0725ー92ー2332


弘法大師が得度したという、西国霊場屈指の難所。ここは大難所であった。
道中の道はバスがやっとと通れるくらい、駐車場はわりと広いがここからがたいへんなんですよ。上るのに40分くらいかかりました。


迎え観音の建つ仁王門まで行き、仁王門をくぐると標高530mの山中。
約1㎞の登山道。岩が並べてあるだけで、途中鎖などがかけられている。

仁王門に付けられている人形の形をした木柱に、多数の「開運招福」「手造りのお願い
わらじ守り」がかけられていた。
途中にもお堂がある。

このような自然石を積み上げた石段が延々と続く。

弘法大師姿見の井戸


弘法大師御髪堂
また道中左手には弘法大師が剃髪得度したと伝えられる。弘法大師の髪を納めた御髪堂がある。勤操僧正がこの寺に住んでいるとき、空海が訪れてきて、寺で修行、この場所で剃
髪し得度したと言われている。

愛染堂
愛染明王像と行動大師の像がある
お寺前のお茶屋の前から金剛、葛城連峰の素晴らしい眺めが満喫できる。
下りていくとき、お坊さんにあい、訪ねたところ毎日上り下りしているとのこと、大変なことだなと感じた。

本堂
(1854-1860年)に再建、本尊は弥勒菩薩で両脇侍は千手観音と文殊菩薩が安置されている。このうちの千手菩薩西国三十三カ所の札所本尊となっている。
花山法王があまりにも深い山で道に迷い、馬の案内でたどりつけたという。
本尊と背中合わせにある後堂に馬頭観音が祀られている。


他には大師堂、不動明護摩堂、虚空堂、大日堂、西国三十三カ所観音堂、槙尾明神
などがある。

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