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四国八十八ケ所 車で遍路の記録/ 第24番 最御崎寺      第25番 津照寺

                                  2020年1月掲載
                  2021年5月30日 一部文章訂正と加筆 写真掲載
修行の道場:第24番~第39番札所:土佐の国(高知県


24番 室戸山 明星院 最御崎寺 ほっきみさきじ 通称東寺
第1番札所から279.1㎞


住所:高知県室戸市室戸岬町4058-1
宗派:真言宗豊山派
本尊:虚空蔵菩薩
創建:伝:大同2年(807)
開基:伝:空海(弘法大師)、嵯峨天皇(勅願)
駐車場:無料、普通30台以上
真言:のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おんあり きゃまり ぼり そわか
御詠歌:明星の 出ぬる方の 東寺 暗き迷は などかあらまじ
駐車場:あり
交通機関
JR土讃線高知駅から約90km
高知自動車道・南国ICから国道32号、国道55号を室戸市方面へ。約2時間。


最御崎寺は太平洋を望む室戸岬の頂上に建っています。
室戸岬は、若き日の弘法大師が修行した場所として知られています。


唐から帰国した弘法大師が大同2年(807年)、嵯峨天皇の勅願により、再び室戸岬を訪れて、虚空蔵菩薩を刻み、本尊として、安置したのが寺の始まりです。
本尊・虚空蔵菩薩は秘仏となっており、公開されていません。
歴代の皇室の崇敬が篤く、足利尊氏はこの寺を土佐国の安国寺として利生塔をおいています。
最御崎寺は、第26番・金剛頂寺を「西寺」と呼ぶのに対して、「東寺」と呼ばれています
最御崎寺境内にはアコウ、ビロウなどの亜熱帯植物が生い茂っています。
宝物館には、多数の文化財が納められており、大師が一夜のうちに建立したという一夜建ての岩屋に納めたという大理石丸彫りの如意輪観音半跏像、木造月光菩薩立像、木造薬師如来像、三つ足丸盆一対は国の重要文化財に指定されています。

山門
山門山号扁額『室戸山』

大師堂


本堂すぐ横には空海の七不思議のひとつ「くわずいも」の伝説にちなんだクワズイモ畑がある。昔、土地のものが芋を洗っているところに弘法大師が通りがかり、その芋を乞うたところ「これは食えない芋だ」といって与えなかった。それ以来ほんとうに食べられなくなったと伝えられる。現在は胃腸の薬として利用される


ここでお詣りのため鐘を衝く

本堂
手前に十三重の石塔がある

多宝塔

此方は内部に入れません

香炉場

鐘石(空海の七不思議のひとつ)
境内の鐘石は石質安山岩で叩くと鐘のような澄んだ高い音「カンカン」を発し、この響きは冥土まで届くと言われている。
冥途の鐘の音かも。


かりそめの
 石にてあれど
  かつうては
かねかとまがう
 おとのたかくも
     国沢新兵衛

室戸岬灯台
お寺の境内から少し出て左に進むと急な下り。その奥に室戸岬の灯台があった。
日本一の一等レンズと記載されていた。
ここから室戸岬の先端に打ち寄せる太平洋が見渡せると思ったのだが、意外と視界は開けていないのだ。灯台の前には柵があって、海を見下ろすことはできなかった。

次の札所へ


来た道を引き返す。車で津照寺へ向かう、山から下りるとき太平洋がすばらしい。
スカラインを通らず海岸沿いの道をたんたんと進む。
室戸岬では東西に対峙しており26番札所金剛寺が「西寺」と呼ばれ、最御埼寺は「東
寺」とも呼ばれている。納経帳は【東寺】と記された。



次の第25番札所・津照寺まで約6.7km
ここで食事、参道入り口の右側のお店 駐車場は漁港の駐車場に駐車した。ここから徒
歩5分くらい。路上駐車している車もあった


25番  宝珠山 真言院 津照寺(しんしょうじ)
住所:高知県室戸市室津2652-イ番地
宗派:真言宗豊山派
御本尊:楫取地蔵菩薩
創建:伝:大同2年(807)
開基:伝:空海(弘法大師)
☎:0887-23-0025
駐車場:無料、港の広場に駐車
JR土讃線高知駅から約81km
高知自動車道・南国ICから国道32号、国道55号を室戸市方面へ。約1時間40分


交通機関
土佐くろしお鉄道(ごめん・なはり線)「奈半利駅」から
高知東部交通バス(安芸-ジオパーク線)室戸岬甲浦行きで約40分「室戸」停留所から徒歩約5分
真言:おん かかかびさんまえい そわか
御詠歌:
法の舟 入るか出るか この津寺 迷ふ吾身を のせてたまへや


地元の人は、この寺を「津寺(つでら)」と呼んでいます。


 駐車場から歩いていくと正面に山門がある
山門山号扁額『寶珠山



大師堂 


階段の上のは竜宮門(中門)
参道は真っ直ぐ急勾配の階段(124段)


納経所は階段手前を右に入ったところである。
団体が来ると混雑するため、お参りする前に御朱印をいただいた。
階段を途中まで上がると竜宮城の門の様な鐘楼兼仁王門(緑色の仁王)鐘をついてからまた階段を上がった。音色は「ゴーンではなく軽い音でコーンというような感じです。
そこからまた階段である。


中門が鐘衝き堂をかねています。

さらに階段をあがります。正面が本堂

本堂
コンクリート造り
本堂は昭和50年に新築された

階段左手が大師堂


寺伝によれば、大同2年(807年)に空海がこの地を訪れたとき漁業と海上の安全を祈願して、山の形が宝珠に似ておりこの地が霊地であると感得し、宝珠に合わせ、一刀三礼して延命地蔵菩薩を刻み堂宇を建立し開創したという。『今昔物語集』には当寺が「津寺」の名で登場し、本尊地蔵菩薩の霊験が語られている。


本尊の延命地蔵菩薩は弘法大師作と伝えられていますが、秘仏で観ることはできません。
この本尊は「楫取(かじとり)地蔵」と異名がありますが、次のような由来があります。
慶長7年(1602年)、土佐藩主の山内一豊が室戸沖で遭難しかけていると一人の僧侶が現れ、船の楫を取って無事港まで案内しました。
そして、港で僧侶を探したが、僧侶は消えて、その代わり本尊が海水でびしょ濡れになっていたと言います。
それ以来、本尊は「楫取地蔵」と呼ばれるようになり、海上安全と豊漁にご利益があると、特に漁民から篤く信仰されています。



次の第26番札所・金剛頂寺まで約5.6km

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