ほんわか人生の旅

全国各地の観光 古典文学 映画観賞 健康

奈良県 不空院  ふくういん 秘仏弁財天



不空院  ふくういん
住所:奈良県奈良市高畑町1365
山号:春日山
宗派:真言律宗
創建:平安時代・弘仁年間(810‐824年
開基:弘法大師空海
本尊:不空羂索観音菩薩坐像(重要文化財)
駐車場:ありませんので新薬師寺に駐車し新薬師寺拝観してここに来ると便利です。
また志賀直哉旧宅も近いです。
☎:0742-26-2910
交通機関
JR奈良駅、近鉄奈良駅 市内循環バス10分、「破石町」下車徒歩10分
新薬師寺から北に徒歩2分、鏡神社から北東に徒歩2分
春の特別拝観:4月下旬~5月上旬 ・秋の特別拝観:10月下旬~11月上旬以外は拝観できません。
上記以外では事前に予約が必要です。
拝観料:500円
縁切り寺で有名(駆け込み寺)


本堂

パンフレットより


春の特別拝観:4月下旬~5月上旬
秋の特別拝観:10月下旬~11月上旬
特別拝観期間以外は、メールか電話で事前にご予約が必要。 ※秘仏の弁財天様の公開は特別拝観中のみ。


【えんむすび・えんきり】
不空院は、「えんむすび・えんきりの寺」と古くから言い伝えられています。市杵嶋姫命はスサノオから生まれた五男三女神(うち三女神を宗像三女神という)の一柱で、「水」の守護神、「芸能」の神として広く崇められています。美人の誉れ高いこの市杵嶋姫命は、後に仏教の弁財天様と同一視されるようになりました。不空院では、えんむすび・えんきりの神々は二つ並んで祀られています。



秘仏弁財天様の公開は特別拝観中のみ。
「大乗院寺社雑事記」によると、不空院には奈良時代、中国から渡来された鑑真和上が住まわれたとの記述があり、平安時代・弘仁年間(810‐824年)弘法大師空海が、興福寺南円堂のひな形として、ここ不空院にユニークな八角円堂の建立を提案し、願文を書かれたと言われています。


鎌倉時代、南都の戒律復興運動の時期には、円晴が興福寺南円堂を模して八角円堂を建立して本尊不空羂索観音を安置されました。不空院・円晴、西大寺・叡尊、唐招提寺・覚盛、西方院・有厳の四律僧がここで戒律を講じ、多くの衆生に戒を授けたと言われています。また、別称「福井之大師」と呼ばれ、女人救済の寺としても信仰を集めています。


本堂
「八臂」の不空羂索観音菩薩坐像・宇賀弁財天女が安置されています。
境内が小さな不空院は大きなお堂と呼べるものはこの本堂のみです。
現在は八角円堂の礎石が本堂の下に残されているということですが、その姿を見ることは出来ません。


不空羂索観音菩薩坐像については、1メートルほどの高さの3つの目と8本の腕を持つ「三目八臂(さんもくはっぴ)」と呼ばれる仏像であり、8本ある腕のうち正面にある手は合掌し、他四本にはそれぞれ羂索・払子・蓮華・錫杖を持ち、外側にあるの二本の手は掌を空に向けた形を取っている。


不空院が「春日山」と呼ばれ、春日大社との関係性が深かったことを表すように、この像は神仏習合思想の伝統として春日大社のご祭神の「武甕槌命」と同体と考えられており、実際に仏像の前には鏡や武甕槌命が乗ってこられた「白鹿」の置き物が置かれています。なお、日本全国を見ても不空羂索観音像はそれほど多くはなく、その多くは奈良市内にお祀りされており、この仏像は東大寺法華堂(三月堂)・興福寺南円堂の不空羂索観音菩薩坐像とともに「三不空羂索観音」とも呼ばれる有名な存在となっています。


本堂には、女性を守護する「弁天様」として長らく信仰を集めて来た室町時代作の秘仏「宇賀弁財天女」も安置されています。こちらも「神仏習合」の伝統により「弁財天」様と蛇のお姿をした「宇賀神」様が合一した存在となっており、頭上に頭はご老人で体は蛇という奇妙なお姿の「宇賀神」を乗せた弁天様の像となっており、本尊と同じく八臂(八本の腕)を持ち、それぞれに武器や財宝の象徴を有したお姿となっています(鍵・輪宝・弓・宝珠・刀・矢・宝棒・三股戟)

×

非ログインユーザーとして返信する