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伊勢物語 第1段

伊勢物語(いせものがたり)は平安時代の歌物語で、作者不詳の作品です。
百二十五段からなる短い歌物語
恋愛、友情、親子の情、旅情おもいつくままの旅の歌
青年のころから老年まで。
この物語は在原業平のことを書いているように思われますが
業平は関東に旅してますが?少し違うと。
いずれにしてもこの作品が後世の物語。俳人に多大な影響を
与えたようです。


この物語は高校の教科書にも出ている東下りが有名
昔は京の都が中心で江戸・関東(東京・千葉)は下りと言いました
忠臣蔵でも東下りという話がでてきます。


ある男が自分は世の中から必要ないのではと思い込み旅に出ます
三河の国(刈谷から岡崎)に行くときカキツバタが美しく咲き乱れる
のを見て妻を思う歌を詠んで皆その歌に涙した。
ここは今でも有名なところです。
無量寺愛知県知立市八橋町寺内61-1
また刈谷に群生地があります。


それでは 1段

原 文

むかしおとこうゐかうふりしてならの京かすかのさとにしるよしゝてかりにいけりそのさとにいとなまめいたるをんなはらからすみけりこのおとこかいまみてけりおもほえすふるさとにいとはしたなくてありけれはこゝちまとひにけりおとこのきたりけるかりきぬのすそをきりてうたをかきてやるそのおとこしのふすりのかりきぬをなむきたりける


 かすかのゝわかむらさきのすり衣しのふのみたれかきりしられすとなむをいつきていひやれりけるついておもしろきことゝもや思けん


 みちのく忍もちすりたれゆへにみたれそめにし我ならなくにといふうたの心はへなりむかし人はかくいちはやきみやひをなんしける


現代語訳
昔、ある男がいた。元服の儀式として初冠(ういかぶり)をすませて、奈良の都、春日の里の領有する土地に狩をしに行った。
その里にとても美しく優美な姉妹が住んでいた。男はその姉妹を覗き見た。すると想像していたよりもはるかに美しい姉妹だった。さびれた都には不釣り合いであった、心を乱されてしまった。
男は着ている狩衣(貴族の男性が常用していた服)の裾を切って、それに歌を書いて姉妹に送った。


春日野の若紫の摺り衣の、その乱れた模様のように、私はあなた方のためにこんなにも心乱されてしまいました。


陸奥〜略

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