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東大寺 法華堂 戒壇堂

東大寺法華堂
ここは、天平文化の宝庫と言われています。
堂内を守る天部たちの華麗な衣装、デザインは現在にも通ずるものがあります。
まず、天蓋ですが見事な細工が施されています。8方に開く粧飾が素晴らしいです。
そして、須弥壇には本尊の不空羂索観音とそれを取り巻くたくさんの仏像郡。
須弥壇から見下ろす視線に、一瞬たじろいてしまいます。
これらの仏像が全て天平時代の作品ということにも再度驚嘆いたします。
天部が身につけている衣装、鎧に描かれた装飾模様等に華麗な古代の色彩、顔料が今も鮮やかに残っています。
四天王の衣装の鎖など白緑、緑青の地色の上に繧繝彩色(うんげんさいしき)で描かれた
宝相華唐そして輝く金箔の上にはパルメットをアレンジしたような模様。
また天部たちの中で金剛力士像の阿形の像の髪形が特徴的です。髪の毛が見事に逆立っているのてす。怒髪天を突くという言葉のとおりなのです。
まるでドラゴンボールのソンゴクウかまたテレビコメンテーターのデーモン閣下さんの様です。


繧繝彩色(うんげんさいしき)とは、建築、絵画、工芸などの装飾文様における彩色技法のひとつ。暈繝彩色とも書く。同一系統の色彩の濃淡の変化を、ぼかしの方法によらず、濃い色調から淡い色調へ(あるいはその逆)段階式に区切りをつけながら塗ることをいう。
                                                                                世界大百科事典より引用


東大寺戒壇堂
ここを訪れる人は多くありません。
戒壇堂はお坊さんになるには大切な場所です。
多くの天皇も授戒を授かっています。
ここには
四天王がまつられています。


奈良時代の作品です。
全て塑像でできています。
これらの像の瞳は黒曜石が用いられいかにも人に近い存在です。
東に持国天、南に増長天、西に広目天
北に多聞天が安置されています。
四天王は仏法の守護神です。
仏敵から守っているのです。
この像は等身大ですが、お参りに行きましても目線は会いません。四天王は遠くを眺めているからです。
これらの作風は、仏敵が無限の彼方から
いつ攻め寄せられ来るかもしれないので遠くを見つめています。
現代で言いますと。レーダー、イージス艦隊です。
ですから、いつ何時来るかわからない物に対する防衛の眼という表現なのです。
例えば悪魔が忍び寄ってもたちまち発見します。


京都の東寺にあります四天王は密教的な解釈ですから、少し様子が違います。
目の前の敵を睨んでいるという目付き、
護衛艦のような存在、何時でも戦う体制です。
奈良の戒壇堂の四天王は防衛の範囲が広いのでいつ何時、どんな遠くから仏敵が攻めてきてもわかる。
これが奈良時代の特徴といえます。


いずれも写真がないのが残念です。
ネット上で公開されているので興味のある方はごらんください。

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